物理サーバのプロフェッショナル
通信回線の帯域不足をベアメタルクラウドで解消し、LMSを安定配信可能に
レゾナント・ソリューションズ株式会社
代表取締役 | 首藤完治 |
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事業内容 | ラーニングサービス、e(Web)ビジネスサービス |
URL | https://www.resonant-sol.jp/ |
利用サービス | リンクベアメタルクラウド |
ジャンル | LMS |
カテゴリー | 安定稼働、処理性能 |
以前利用していたクラウドサービスでは、100MB程度の動画を配信する際、時間帯によってはアクセスが集中するため、十分な帯域が確保できず、速度や安定性にばらつきがあった。
帯域を確保するにあたり、ストリーミング配信の利用も検討したが、期待した効果が得られなかった。
十分な帯域を確保できたことで、安定した配信を行えるようになった。
LMSの運用で必要になるデータベースとの連携もしやすく、豊富なオプションを組み合わせる事が可能なため、LMSを導入する教育機関や企業に幅広く提案が行えるようになった。
Q.御社の企業概要やサービス概要について教えてください。
レゾナント・ソリューションズ株式会社は、2006年の創業時からオープンソースをベースにした、パッケージサービスを展開しています。現在の主力サービスは、MoodleやCanvasなどのオープンソースを利用したLMS(Learning Management System:授業支援システム)導入支援で、大学などの教育機関で幅広く使用されています。クラウドを利用したLMSのASP提供にもこれから力をいれていきます。近年は、大学においても以前のように学内にサーバーを設置するオンプレミスからクラウドサービスを利用するケースも増えてきています。今後もクラウドベースのLMSのさらなる普及が期待されます。
また、一般企業においては、自社製品・サービスや機能の取り扱いに関する顧客の理解をサポートする用途でLMSを導入する新しい利用ケースも増えてきています。利用者が増加してもコストかけずに運用する必要があるため、オープンソースベースのサービスが適しています。
弊社は、世界中の教育機関、企業で最も広く利用されているMoodleをベースとしたサービスを提供しており、高い信頼性に加えて地域や言語への対応も幅広く行っており、グローバルに利用できます。これは国内の他社サービスにはない強みであり、現在、この用途での利用は、全体の3割程度ですが今後も増加することが考えられます。
Q.ベアメタルクラウド導入の経緯について教えてください。
以前は、他社クラウドサーバを利用していました。しかし、LMSの利用が集中している時間帯は通信回線の帯域が不足してしまい、動画をスムーズに配信できないケースが頻発していたため、乗り換えを検討する必要がありました。動画ストリーミングへの移行も考えましたが、それでは帯域の確保ができず、やはりスムーズな配信を行うことができませんでした。
そのような時にベアメタルクラウドを利用していた顧客から、「ベアメタルクラウドでMoodleのサービスを構築して欲しいと依頼がありました。」そこで初めてリンクさんがベアメタルクラウドを提供していることを知りました。実際に利用してみたところ、回線の速度や安定性に加え、コントロールパネルからの操作性も高いと感じました。動画ストリーミング配信を行うためには、このような太い回線と安定性が必要であると感じていたため、他社と比較して安定した配信が行えるベアメタルクラウドを提供サービスのインフラとして採用しました。
また、以前から海外のASPサービスとの連携を進めていますが、さまざまなサービスと連携して提供するには、サービスの安定性、回線速度はとても重要なポイントでした。そういった観点からもベアメタルクラウドの太い回線と安定性は採用の後押しとなりました。
※レゾナント・ソリューションズは、米国Intelliboard, Incと日本で初めて「インテリボード.net」サービスのパートナー契約を締結したことを発表(詳細はこちら)
性能面以外では、ロードバランサやファイアウォールなどの冗長性やセキュリティを確保できる機能が標準で搭載されていることも大きかったです。さらに、24時間365日の技術者によるサポート対応をしてもらえることも採用した理由の一つです。
Q.利用開始後の使い勝手などはどうでしたか?
回線の速度や安定性を実感し満足しています。
また、導入ポイントの1つであったインフラのサポートの部分についても、電話対応も丁寧な上、遅くとも翌日には回答をもらえるためとても助かっています。以前、パブリックVMで早朝にバックアップを取る際など、速度の低下を感じることがありました。その際、サポートに相談をしたところ、ストレージ容量の増強などの対応をしてもらいました。
これまで、国内外の複数のサービスを利用してきましたが、利用しやすい設計がされていると言われる国内のサービスと比較しても、コントロールパネルの操作性が最も高く、使いやすいと感じています。
Q.LMSを構築する上でインフラに求めるものは何ですか?
LMSは通常のブラウザ利用とは異なり、利用者の回答データなどをデータベースに書き込みにいきます。教育機関での利用の場合、これらの書き込みが同時間帯に行われることが通常です。そのため、インフラは十分な回線速度を確保した上で、レスポンスが良いことが求められます。
大学での利用は成績情報などの個人情報を扱うため、セキュリティも要件として求められます。ファイアウォールや、ロードバランサでの冗長性などの基本的な部分のほか、データベースにローカル接続できることも重要です。さらに、データベースと連携がしやすいかどうかもポイントになります。ベアメタルクラウドの場合、システムの中でローカルアドレスを割り当てることができるので、フロントとデータベースへのローカル接続、という構成が簡単に設定できるためとても満足しています。
Q.ベアメタルクラウドを利用してから営業活動に変化はありましたか?
大学のシステム部門などは、多くがオンプレミスを導入しています。ただし、大学内でのアップデート作業などが大変で徐々にクラウド導入を検討しています。
新しくLMSを導入する大学の場合には、弊社が利用方法や要件のヒアリングを行い、最適なものを提案しています。ベアメタルクラウドは、トラフィック課金がなく、一定量まではコストが定額であるため、コストを抑えたい顧客にも対応できます。また、有料オプションが豊富で、それらを組み合わせることで、どのような要件にも対応できることが魅力的です。
そのため、クラウド利用を求めている、あるいは適している場合には、ベアメタルクラウドのみを提案しています。しっかりとした性能を求める顧客から費用を抑えたい顧客まで、あらゆるケースに最適な提案を行えてため、自社の利用顧客から不満の声があがったことはありません。既存顧客に対しても、更新のタイミングなどで徐々に移行を行っています。パブリックか物理サーバかの選択は顧客要件次第で選択しています。
ありがとうございました。